日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

■004「ミュージカル入門」■

★ミュージカル入門

浅井英雄 著

荒地出版 刊

1983年 2月15日 発行

206p

\1500


【目次】

1 ミュージカルの華麗なる変遷

2 ミュージカルの名作を残したソングライターたち

3 ブロードウェイのビッグスター

4 不滅のヒット・ミュージカル

5 ミュージカルの舞台から生まれたスタンダード・ナンバー

6 戦後ミュージカル映画の傑作

7 日本のミュージカル

8 ミュージカルの名盤

9 ミュージカル名鑑


【あとがき】

最近、ちょっとしたミュージカル・ブームになっている。一九六七年秋に初演された「屋根の上のヴァイオリン弾き」が、七五年二月の再演以来、全国各地で続演され、八二年十月に終演となった。ミュージカル・ファン以外の広い層にアッピールしたのがよかった。八年間の空白はあったが、七年間のロングラン記録はたいしたものである。その「屋根の上のヴァイオリン弾き」の大ヒットが、ミュージカル・ブームを再燃させたとも言える。また、このところ小劇場での公演も盛んで、一般にミュージカルの楽しさが再認識されているようだ。日本でミュージカル熱が一気に高まったのは、六十一年十二月に公開された映画「ウエスト・サイド物語」の大ヒットによるものだった。さらに六十三年の翻案ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の評判も見逃せない。以来、翻案ミュージカルの花盛りといった様子を呈した。いっぽう、ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品にも人気が集まり、ファンも一層増えた。だが、最近では映画から舞台のミュージカルへ人気も移ってきたように思える。舞台の方がどれだけ面白いかということがわかってきたからだろう。しかし、ここいらで日本のミュージカルというものについて一考する必要があるのではないか。森繁久弥が力演した「屋根の上のヴァイオリン弾き」は、百万人もの観客を動員し、たしかに大成功に終わった。だが、それは翻案もののミュージカルであって、創作ものではない。では、何故、創作ミュージカルに何年も続演される大ヒット作が生まれてこないのだろう。人材不足なのか、それとも翻案ものの方が興行的によいのか。「屋根の上のヴァイオリン弾き」の大ヒットをひとつの区切りに、ミュージカルへの関心が高まっているこの際、日本のミュージカルについて改めて考えてみたいものだ。この「ミュージカル入門」でも、日本のミュージカルについて、もう少しスペースを割いてもよかったかなと思うが、“入門”という観点から、ひとまずブロードウェイの流れをさらいながら、スターやソング・ライター、そしてヒット・ミュージカルや主題歌などについて多く触れることとした。ミュージカルに興味を持たれた方のための手引書として少しでもお役に立てば幸甚である。日本のミュージカルについては、また別の機会に改めてまとめてみたいと思っている。
なお、出版に際して、荒地出版社の伊藤尚志氏、そして編集と校正の一切を受け持たれた伊藤玉枝さんに大変お世話になった。お礼申し上げる。
最後に、私事で大変恐縮だが、今はもうこの世にいない、やさしかった父にこの本を捧げる。


浅井英雄
[PR]
by zatoumushi | 2007-10-04 06:22 | ■和書■