日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
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▼008「ウエストサイド物語」(四季)▼

★ウエストサイド物語

@日生劇場

日本ゼネラルアーツ・劇団四季提携公演

1974年 2月 5日〜25日

劇団四季初演


【掲載内容】

ウエストサイド物語:現代のロミオとジュリエット / 倉橋健

永遠の『ウエストサイド物語』 / 安倍寧

『ウエストサイド物語』の舞踊
    ジェローム・ロビンスのこと / 芦原英了

ミュージカル私観 / 尾崎宏次

再び酔い給え!この上演! / 淀川長治

外国ミュージカル上演年譜

『ウエストサイド物語』を彩る人びと / 石崎勝久


【本文より】

劇団四季がミュージカル『ウエストサイド物語』にいどむという話を最初に聞いたとき、四季のミュージカルもついにここまで来たのかと、しみじみ思った。
あれは一九六四年の秋だったか、設立されて日の浅い日生劇場にブロードウェイの『ウエストサイド物語』のメンバーが来日公演して、われわれの前に本場のそれを見せてくれたことがある。あの時一番に興奮していたのは誰あろう、当時日生劇場の重役だった浅利慶太氏で、「どうです? いいでしょう」とたまたま稽古場に取材に寄った私に、うわずった声を掛けて来たのを覚えている。その時わたしはまだ来日メンバーの稽古を見る前だったから、答えにはかなり窮したが、痛いほど感じたのは、浅利慶太という演出家がミュージカルにかける執念めいたものだった。そして今、彼はわれわれの前にきょうの舞台の演出家として立っている。あこがれの『ウエストサイド物語』の演出家として…。
実際のところ、この演出家と知り合って、私は何度彼の「ミュージカルへのあこがれ」の気持ちを聞いたことか。しかし、当時の彼は、「でもね、ミュージカルにはいい音楽、いい装置、そして何よりも歌え、踊れ、そしてちゃんと芝居ができる役者が必要なんですよ。残念ながら日本ではまだ無理だ」口惜しそうに頬をゆがめて、つねにこう結論するのだった。
その頃から十余年が流れて、彼の周辺にはいつの間にやら優秀なスタッフ、キャストがひしめきだしている。音楽監督の内藤法美、装置の金森馨、照明の吉井澄雄。いずれも彼にとって身内同様の人たち。そして翻訳の倉橋健、訳詞の岩谷時子。芝居に精通し、うまみでは定評のある人びと。六一年の映画『ウエストサイド物語』の登場以来、私もそうであったし、おそらくは演出家自身もそうであろう日本版『ウエストサイド物語』の夢が今ここにかなえられつつある。この間には、宝塚歌劇の諸君の果敢な『ウエストサイド物語』への挑戦もあり、あれはあれでいい舞台だったが、男を本物の男が演じる舞台をやっぱり私は見たいのである。
演出家がその出現を待ち望んでいた「歌え、踊れ、そしてちゃんと芝居の出来る役者たち」の顔ぶれとは、ではどんな人たちであろうか。(後略)

石崎勝久
『ウエストサイド物語』を彩る人びと より
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by zatoumushi | 2007-10-12 19:37 | ▼プログラム▼