日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
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▼036「ピピン」▼

★ピピン 2幕8場と豪華絢爛なフィナーレ
(東宝ミュージカル4月特別公演)

@帝国劇場

東宝 製作

1976年 4月 5日〜28日

初演


【掲載内容】

ご挨拶にかえて / 雨宮恒之

訳者のことば 真実の生きかたを希求 / 倉橋健

振付・演出者のことば / 堀内完・古川清

「ピピン」の作者たち
       またはボブ・フォッセの毒舌をめぐって / 河端茂

「ピピン」の音楽
       ポップスの流れと“シラケの構造” / 牛窪成弘

ミュージカル愛好家観劇記
       ニューヨークでみた「ピピン」 / 豊島滋


【ご挨拶にかえて】

ミュージカルコメディ「ピピン」は、最近数年間、ブロードウェイで上演された沢山の新しい傾向のミュージカルの中で、最高の傑作でございます。
神聖ローマ帝国の王位継承者ピピン王子の、若い魂の遍歴、錯誤、挫折、そして生長のドラマが、機知に富んだ演出によって、迫力に満ちた踊りと歌とともに、スピーディに展開され、一瞬のゆるみもみせません。
この作品は、ブロードウェイのインペリアル劇場で一九七二年秋からはじまり、今もなおロングラン中でございますが、私が最初に見たのは七三年三月でございました。
このときは、菊田一夫先生がおなくなりになる直前で、入院中の先生に代わってトニー賞授賞式に参加するための渡米でございました。したがって先生の容態が気にかかり、トンボかえりの旅行でしたが、この作品だけはぜひ見たいと思いまして、ニューヨークに着いた夜に見物したものでございます。
時差による眠さも、いっぺんに吹きとぶほどの、楽しい舞台でございました。
そしてその翌晩、同じインペリアル劇場でおこなわれたトニー賞の式典で、「ピピン」のスタッフは数々の賞を受けましたが、特に男優のベン・ベーリンが、最優秀ミュージカル主演賞を発表された瞬間、とびあがってよろこんだ姿を忘れることができません。
帰国してすぐに、東宝が受けたトニー賞特別賞のカップを、病床の菊田先生におめにかけ、「ピピン」の報告をしたのも束の間、先生は永眠されたのでございます。
それだけに、私はこの傑作ミュージカルコメディを、ぜひ上演して、わが国ミュージカル愛好のお客様におめにかけたいものと念願しておりましたところ、このたびようやく機が熟し、いま新鋭のスタッフと、適役本位でえらびぬかれた多彩の俳優たちが、激しい稽古に明けくれております。
どうぞごゆるりとおくつろぎの上、お楽しみくださいますようお願い申し上げます。
末筆ではございますが、本日のご来場をありがたく御礼申し上げます。


三月二十四日記
東宝株式会社専務取締役
演劇担当
雨宮恒之
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by zatoumushi | 2007-11-11 13:35 | ▼プログラム▼