日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
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▼211「カンパニー」▼

★カンパニー 〜結婚しない男〜

@青山劇場 他

シアター・ドラマシティ 製作

1998年 2月 5日〜21日(青山劇場)
    3月 3日〜 4日(札幌市教育文化会館大ホール)
    3月18日〜31日(シアタードラマシティ)

初演


【掲載内容】

COMPANY '99 / 小池修一郎

進化する『カンパニー』
       〜ブロードウェイ初演から日本初演まで〜 / 青鹿宏二

ソンドハイムのミュージカル世界 / 小藤田千栄子

小池修一郎の世界 / 藪下哲司


【COMPANY '99】

1970年『カンパニー』初演の年、私は高校に入学した。(中略)
さて、それから30年近く経って『カンパニー』をやりたいという人が現れた。ドラマシティの古沢真プロデューサーである。「オールマイティの主演男優プラス13人も三拍子揃った人を集めるのはムリ」と反対した。が、かって彼に押し切られてやった『エリザベート』がヒットした経緯がある。彼の慧眼には一目置かねばならない。「山口祐一郎さんがやりたいと仰言ってます」「でもジョアンは?」「鳳蘭さんは如何でしょう?」乗せられてしまった。そしてオーディションを経て、何れ劣らぬ実力派のメンメンが集まり稽古が始まった。山口祐一郎。歌って、演技して、踊って、魅力的である。即ち日本では希有な存在感である。この人を得て『カンパニー』はやっと上演可能になったのだ。劇団四季のプリンスが日本のキング・オブ・ミュージカルになる日は近い。鳳蘭、この人と同じ稽古場にいるのは'78年の『誰がために鐘は鳴る』以来である。宝塚に入団して間もない一番下っ端の演出助手の私には、余りに眩しくてあの立派な顔立ちを正面から直視した記憶はない。そしてこのジョアン役で今、演出家として相見える大スターは、健在である。その人生と舞台双方の経験が色濃く投影されて、芳醇なワインの香りと味わいを感じさせる。堂々たる風格は、正しくショービジネスの女王の名に相応しい。スタッフも充実、精鋭・気鋭に囲まれた。
ソンドハイムの作品は難しいとよく言われる。確かに歌い手にとっては難しい和音、リズムの連続だろう。だが、聴く方にとってはまことに心地よい。まして『カンパニー』はコメディである。'70年には先端的だったであろうニューヨーカーのラヴ&ライフスタイルは、'99年の日本では皮膚感覚で伝わるようになった。「35才の独身男」は珍しくない。しかし彼らは40才になっても独り身でいることを希っているのだろうか?
その答えはこの作品の中に明示されていると思う。執行猶予、モラトリアム時代の到来を予見したという意味でも『カンパニー』は今尚新鮮な作品である。

小池修一郎
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by zatoumushi | 2008-09-19 00:07 | ▼プログラム▼