日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
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▼219「結婚物語」(再演)▼

★結婚物語 ―結婚についてのミュージカル―
 ヤン・ド・ハルトックの「四つの柱がある寝台」に拠る

@日生劇場

劇団四季 製作

1971年 1月 2日〜 2月 3日

再演


【掲載内容】

『結婚物語』の再演に / 浅利慶太

『結婚物語』の周辺 / 倉橋健
           (初演プログラムから加筆再録)

越路吹雪さん / 和田秀夫

平幹ニ朗 / 藤田洋

ブロードウェイ版『結婚物語』の出演者たち / 安倍寧
                    (初演プログラムから再録)

「結婚物語」初演(一九六九年一月 日生劇場)によせられた評

芝居と音楽 / 内藤法美・浅利慶太
       (初演プログラムから引用再録)

ミュージカルの舞台美術 / 金森馨・吉井澄雄
             (初演プログラムから引用再録)


【『結婚物語』の再演に】

やればやるほど、よくできているなと感心するのが、この"I Do! I Do!"である。出演者と編曲者たちと、このミュージカルをはじめてブロードウェイで観た時、これをやらされるのは少々つらいというのが正直な実感だった。演出処理もどうということはなかったし、舞台は妙にアメリカ的に賑々しくテラテラしていて魅力がない。歌も特に印象の強いメロディがない。まあしかし、ブロードウェイのプロどもがこれだけロングランをしているのだから何かあるだろうし、それを肌で感じればそれでいい。そんなつもりでとり組んだのである。
初演の稽古を追い込んだ時にはもう第一印象がとんでもなく間違っていたことに気がついた。主題と各場の構成のバランス。役の人物の心の動きと劇の流れの自然な調和。風俗的な味を残しながら普遍的な人間の生活をピタリと抑えるテクニック。それらを包含した音楽的構成の見事さ。渋くまとめながら、決して不足することのない音の表現。文句のつけられないほどの出来である。(中略)
そんなわけで再演の稽古はほろ苦い楽しさにあふれている。ていねいにかれらの仕事をたどって再生し、それを日本人の心のドラマに作り変える。(初演のテラテラした感じはアメリカ人の市民生活そのものに感じるお茶漬け好きの民族の嫌悪であったらしい)俳優たちの個性をうまくひき出して、初演よりもきめ細やかに、掘り出し物深く劇の流れをつくる。表面の賑やかさを捨てて、淡白ながら深みのある“生活”そのものを描き出す。そんなことができればと思っているのだが…。
前衛狂いの劇界のなかで、平凡なていねいな身についた仕事をすることを、今年の仕事はじめにしたいのである。

浅利慶太
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by zatoumushi | 2008-09-20 08:44 | ▼プログラム▼