日本のミュージカルのために。。。


by zatoumushi
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2007年 10月 04日 ( 3 )

★ミュージカル世界の旅

金井喜久子 著

音楽之友社 刊

1964年11月30日 発行

235p

\320


【目次】

ミュージカル世界の旅

   ミュージカルをもとめて

   ブロードウェイのミュージカル

   ロンドンのミュージカル

   日本とアメリカのミュージカル

   ミュージカルの周辺

とらべる・えっせい

   ロスアンジェルスにて

   ワシントンにて

   ニューヨークにて

   ロンドンにて

   パリにて

   ハイデルベルクにて

   ローマにて

   アテネにて

   ハワイにて

   帰国して

羅府ひめゆり部隊奮戦記


【あとがき】

昨年の五月十五日、私は心をはずませながら、羽田空港を飛び立って、三カ月間の世界の旅に出ました。この世界旅行には、三つの目的がありました。第一は、ブロードウェイで本場のミュージカルを勉強すること、第二は、カルフォルニア大学を卒業する息子の弘志を迎えること、第三は、ロンドンで開催されるウーメンス・カウンスルの総会に、日本国際婦人協会の代表として出席すること、でした。この世界旅行の所産が、この箸物という形になって現れました。前にあげた三つの目的のうち、一般の読者のかたにいちばん関心があるのは、やはり今日の話題となっているミュージカルのことだろうと思います。そこで、この著物も、第一のミュージカルに関する私の見聞を中心にしました。私個人の主観的なミュージカル論も多々ありますが、それはなるべく前説という形でまとめ、作品個々の見聞録には入れることは避けました。というのは、一方ではこの箸物を、最近のブロードウェイ・ミュージカルの資料としたかったからで、そのためには、客観的な見聞にかぎったほうが便宜だと思ったからです。ただ日本でも上演された「マイ・フェア・レディ」などの三作品は、この限りにあらずです。これは上演されたことで、紹介より評価の段階にはいったというべきでしょうから。「ファニー・ガール」「ハロー・ドリー!」の二作品は今年のシーズンに初演されたもので、私は実際には見ておりません。ただ、非常に好評ですし、たまたま、私の手元にその資料がありましたので、ご参考まで、紹介したわけです。どうか、その点誤解のないようにお願いします。
第二部のエッセイは、旅のつれづれに書きためたもののなかから、とくに音楽、文化に関係あるものを抜き出し、旅行の順序に従ってならべたものです。
第三部は、こんどの旅行で出会った、私のいちばん生々しい体験です。はじめは、もっと小説ふうに扱って面白い読物にしたらと思ったのですが、それは私の任ではありませんし、また、実在される方々ばかりですから、失礼があってはいけません。ただ、私としては“アメリカの日本人”の側面わもう一度考えてみたかったのです。


金井喜久子
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by zatoumushi | 2007-10-04 23:16 | ■和書■
★ミュージカル・コレクション  ブロードウェイ―ハリウッド―東京

小藤田千栄子 著

講談社 刊

1986年11月 4日 発行

360p

\2000


【目次】

マイ・フェア・レディ  カーニバル  ノー・ストリングス
努力しないで出世する方法  アニーよ銃をとれ
ウエスト・サイド物語  サウンド・オブ・ミュージック  王様と私
ハロー・ドーリー  キスミー・ケイト  南太平洋
心を繋ぐ六ペンス  メイム  ファンタスティックス  オクラホマ!
屋根の上のヴァイオリン弾き  オリバー!  結婚物語
ラ・マンチャの男  回転木馬  ヘアー  スカーレット
赤毛のアン  プロミセス・プロミセス  スイート・チャリティー
タッチ  アプローズ  イルマ・ラ・ドゥース
ジーザス・クライスト・スーパースター  シュガー  日曜はダメよ!
旅情  ブリガドーン  ヴェローナの恋人たち
ロッキー・ホラー・ショー  ピピン  ザ・ウィズ/オズの魔法使い
君はいい人、チャーリー・ブラウン  グリース  セレブレーション
アニー  ゴッドスペル  アップル・ツリー  シーソー
地球を止めろ、俺は降りたい  アイ・ラブ・マイ・ワイフ
リトル・ナイト・ミュージック  ビートルマニア  コーラスライン
ファニー・ガール  ローマで起こった奇妙な出来事  ディーン
旅立て女たち  ザ・クラブ  スウィーニー・トッド  ピーターパン
キャバレー  ミズ・今年最高の女性  エビータ  ジャック
ダンシン  パジャマ・ゲーム  ジプシー  ナイン
アンデルセン物語  シェルブールの雨傘  タンジー
ソフィスティケーティッド・レディーズ  シカゴ  キャッツ
ボーイ・フレンド  デュエット  リトルショップ・オブ・ホラーズ
ガイズ&ドールズ  ベイブス・イン・アームズ
チャーリーはどこだ?  ラ・カージュ・オ・フォール  ラブコール
マイ・ワン・アンド・オンリー  キング・オブ・ハーツ  ベイビー
テイキング・マイ・ターン/人生はこれからだ
ケンタッキーの我が家/フォスター物語  ザ・ミュージックマン
紳士は金髪がお好き  スヌーピー!!!  踊れ艦隊のレディたち
くたばれヤンキース


【あとがき】

一九六○年代は、ふつう演劇の世界では、小劇場あるいは小劇場運動の始まりとされている。とりわけ後半から七○年代にかけての、新宿界隈の、あの熱い光景は私もよく記憶しているが、同時に六○年代は、今に至る
〈ミュージカルの時代〉の始まりでもあった。きっかけは映画の「ウエスト・サイド物語」であったろう。いうまでもなく私も夢中になったクチである。だが、もっと大きなターニング・ポイントは、ブロードウェイ・ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の日本上演であった。初日の夜の感激…。今日につながる〈ミュージカルの時代〉は、すべてイライザの物語から始まっているのである。ここでは、その「マイ・フェア・レディ」から、一九八五年十二月までに日本初演された、ブロードウェイを中心とした外国製ミュージカルの足跡を、作品別に追ってみた。いまさら言うまでもないが、映画と違って演劇は、千秋楽が来れば、それでおしまいである。どんなにロングランをした作品であっても、千秋楽が来れば、役者さんたちは散り、セットはバラされて、ほんの数時間前の華やぎでさえ、そこには残っていない。だが、素晴らしい舞台は観客の記憶の中で、永遠の輝きを放つものなのである。あの舞台も、この舞台も、記憶の中では、さらなる輝きを増していく。そしてこの本では、そんな輝きの片鱗を集めてみた。あれもよかった、これもよかったという、これは観客席からのレポートである。同時にこの本では、映画化されているものは、映画版についてもふれてみた。まず映画から親しんでいる作品も多いし、それに自分をも含めてミュージカル・ファンは、軽くクロス・メディアをしてしまうからである。そして何よりもここでは、映画とか演劇とかいうメディアの問題ではなく、ミュージカルというジャンルの魅惑について、あらためて考えてみたかったからでもある。
この本を書くにあたっては二十数年分の資料をひっくり返し、観劇当日のメモや日記を読み直した。しじゅう上演作の一覧表と、にらめっこをしていたわけだが、つくづく思ったのは、年を追うごとに作品数が増えてきたことである。初期の頃は、次はいったい何を見せてくれるのか、それはもう楽しみだったものである。初日を見てはミュージカル仲間と情報を交換をし、また見に行って、こんどはどうだったかを話し合い、千秋楽には、みんな顔をあわせたものだった。ヒマだったということもあるが、思えば幸せな草創期だった。私たちの世代のミュージカル・ファンは、こんな時代にスタートしたのである。
あの頃から、ずいぶんといろいろなことがあった。ブロードウェイが近くなったという感覚もそのひとつだろう。夢のまた夢だったかの地に、なんとこの私までが、ほんの数回だが行けるようになったし、来日公演も増えている。
スターの成長や、作品の変遷を見るのも大きな楽しみだった。二十二歳で「王様と私」に出演した市川染五郎は松本幸四郎丈となり、「屋根の上のヴァイオリン弾き」の子役たちは、十数年後にはホーデル役になった。その「ヴァイオリン弾き」の森繁久弥氏の、いまにして思えば初々しかった初演の頃から“さよならテヴィエ”まで、ほぼ二十年、見続けることができたのも大きな幸運だった。「キャッツ」一作品のために、劇場まで建ててしまうシステムのすごさも、小さな劇団の健闘も、みんな同時代を生きることのできた幸運をかみしめてもいる。だが、時の流れは貴重な担い手を奪いもした。東宝ミュージカルのリーダーだった菊田一夫氏、ミュージカルの女王と言われた越路吹雪さん、「マイ・フェア・レディ」の日本オリジナル・キャストだった江利チエミさん…。書いている間じゅう、この方たちの仕事が思い出されてならなかった。
映画版はでき得る限りビデオで見直し、日本未公開の作品に関しては、これもでき得る限りビデオの入手につとめた。ビデオで昔の映画を見るたびに、なんという時代になったのだろうと思わざるを得なかった。そのむかし私たちは“日本最後の上映”というポスターを見るたびに、なにはともあれ映画館にかけつけ、生涯でこれが最後と本当に信じていたのである。

出版のきっかけは、かつてキネマ旬報社で机を並べた塚原稔氏がつくって下さった。現ブルーリヴァーの塚原さんが、講談社の古屋新吾氏をご紹介下さり、ここに本にすることができた。本当にありがとう。こんなうれしいことはございません。編集担当はブルーリヴァーの西角建男氏。原稿遅れてしまって、ご迷惑をおかけ致しました。それから舞台写真を提供して下さった各社・各団体の方々、みなさん本当にありがとうございました。


一九八六年六月 小藤田千栄子
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by zatoumushi | 2007-10-04 20:09 | ■和書■
★ミュージカル入門

浅井英雄 著

荒地出版 刊

1983年 2月15日 発行

206p

\1500


【目次】

1 ミュージカルの華麗なる変遷

2 ミュージカルの名作を残したソングライターたち

3 ブロードウェイのビッグスター

4 不滅のヒット・ミュージカル

5 ミュージカルの舞台から生まれたスタンダード・ナンバー

6 戦後ミュージカル映画の傑作

7 日本のミュージカル

8 ミュージカルの名盤

9 ミュージカル名鑑


【あとがき】

最近、ちょっとしたミュージカル・ブームになっている。一九六七年秋に初演された「屋根の上のヴァイオリン弾き」が、七五年二月の再演以来、全国各地で続演され、八二年十月に終演となった。ミュージカル・ファン以外の広い層にアッピールしたのがよかった。八年間の空白はあったが、七年間のロングラン記録はたいしたものである。その「屋根の上のヴァイオリン弾き」の大ヒットが、ミュージカル・ブームを再燃させたとも言える。また、このところ小劇場での公演も盛んで、一般にミュージカルの楽しさが再認識されているようだ。日本でミュージカル熱が一気に高まったのは、六十一年十二月に公開された映画「ウエスト・サイド物語」の大ヒットによるものだった。さらに六十三年の翻案ミュージカル「マイ・フェア・レディ」の評判も見逃せない。以来、翻案ミュージカルの花盛りといった様子を呈した。いっぽう、ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品にも人気が集まり、ファンも一層増えた。だが、最近では映画から舞台のミュージカルへ人気も移ってきたように思える。舞台の方がどれだけ面白いかということがわかってきたからだろう。しかし、ここいらで日本のミュージカルというものについて一考する必要があるのではないか。森繁久弥が力演した「屋根の上のヴァイオリン弾き」は、百万人もの観客を動員し、たしかに大成功に終わった。だが、それは翻案もののミュージカルであって、創作ものではない。では、何故、創作ミュージカルに何年も続演される大ヒット作が生まれてこないのだろう。人材不足なのか、それとも翻案ものの方が興行的によいのか。「屋根の上のヴァイオリン弾き」の大ヒットをひとつの区切りに、ミュージカルへの関心が高まっているこの際、日本のミュージカルについて改めて考えてみたいものだ。この「ミュージカル入門」でも、日本のミュージカルについて、もう少しスペースを割いてもよかったかなと思うが、“入門”という観点から、ひとまずブロードウェイの流れをさらいながら、スターやソング・ライター、そしてヒット・ミュージカルや主題歌などについて多く触れることとした。ミュージカルに興味を持たれた方のための手引書として少しでもお役に立てば幸甚である。日本のミュージカルについては、また別の機会に改めてまとめてみたいと思っている。
なお、出版に際して、荒地出版社の伊藤尚志氏、そして編集と校正の一切を受け持たれた伊藤玉枝さんに大変お世話になった。お礼申し上げる。
最後に、私事で大変恐縮だが、今はもうこの世にいない、やさしかった父にこの本を捧げる。


浅井英雄
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by zatoumushi | 2007-10-04 06:22 | ■和書■