人気ブログランキング | 話題のタグを見る

“Musical comedy: the most glorious words in the English language.”


by zatoumushi
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

▼104「ジェニーの肖像」▼

★ジェニーの肖像

@草月ホール

平井事務所 製作

1986年 3月 7日〜 9日

初演


【掲載内容】

『ジェニーの肖像』演出覚え書き / 勝田安彦

ロバート・ネイサンその人と作品 / 矢野徹

美しい時間を造ること / 竹邑類

平井道夫の仕事 / 石崎勝久

座談会 / 小田島雄志 勝田安彦 ジェリー伊藤 應蘭芳 西本裕行
      越智則英 田中雅子 佐藤濤晃


【座談会より】

(前略)
勝田安彦:'82年の12月にひと月ほどニューヨークにいたんでせが、雑誌「ニューヨーク」の演劇欄に目を通していたらオフ・オフの項に『ジェニーの肖像』、原作ロバート・ネイサン、演出デニス・ローザ、リチャード・ロジャース・プロダクション賞受賞作とある。原作は高校時代に読んでいたし、ローザという演出家は、'78年に初めてニューヨークに行った時に観て大変面白かった『ドラキュラ』の演出家なんです。『ジェニーの肖像』なんて題材をどうやってミュージカルにするのか、ちょっと想像がつかなかったし、それを彼がどう料理しているか。これは是非観に行こうと思いながらも、何かこう妙な心理で、一番見たいものは最後まで取っておこう、出来が悪くてがっかりしても嫌だしと思ってみたり、結局明日ニューヨークを発つという最後の晩にやっと当日券を買って観たんですが、もう大感動してしまいましてね。小劇場でのワークショップの公演だったんですが、劇中のイーベンの台詞ではないけれど、それまで冷たく厳しいと思っていたニューヨークの街が急に明るくなったような気がしたほど、何だか無性に嬉しくなってしまったんです。僕はオリジナルの舞台を観てしまった作品は、どうも演出意欲が湧かないし、今日までそういう作品を演出したこともないんですけど、このジェニーだけは例外ですね。何としても自分の手で日本でやりたいと思い、翌年またニューヨークへ行った際、作者たちに直談判して、一応上演の許可を貰ったんです。で、それから上演までに足掛け四年もかかってしまった。今回の公演が終わると、僕なんて主人公のイーベンと同い年になっちゃう。(後略)
by zatoumushi | 2008-04-13 07:26 | ▼プログラム▼